ASDをもつ次女は思い込みが激しい?

思い込みを表現する写真 日常 ー 学び

「日常ー学び」では日ごろの子どもたちの行動や発言とそこから学ぶこと、ちょっと笑える日常の会話などの息抜きになるようなお話も書けたらと思います。

次女の思い込み?2つの事例

その1 スパゲッテーが永遠に熱い

食べ物を熱がる女性

ある休日のお昼ご飯のお話です。

今日のお昼ご飯はスパゲッティー。

いつもスパゲッティーは沢山食べる子どもたち。

お代わりの手間の無いように多めに盛って出しました。

そして、自分のご飯を用意しながらしばらく時間が経ちました。

長女がパクパクとスパゲッティを平らげていく横で、まったく手を付けていない次女が はは の視界に入ります。

はは
はは

はは
はは

〇〇(次女の名前)、食べないの?

次女
次女

だって熱いもん!!

はは
はは

まだ熱い?

少なく見積もってもスパゲッティを出してから10分以上は経っています。

さすがに熱くて食べられないなんてことはないと思うけど…。

盛りすぎたかな?と温度を確認する はは。確かにまだ中の方は多少熱いようですが、食べられないほどなのか?

特に猫舌ではない次女になら食べられるのでは?と思う はは です。

長女は「全然熱くないよー?」と言ってもりもり食べています。

はは 「だよね、手を付けてないにしても、さすがに食べられない温度じゃないと思うよー?」

フォークに手を伸ばす次女。

次女 「あつっ!!」

はは 「えー?」

次女 「あついもん!!」

はは 「そう?ほら、食べてみ?」

フォークにスパゲッティを取って食べさせてみる はは です。

次女「あつい!!」 少し口をつけてとても熱そうにする次女

はは 「えー?」

スパゲッティのお皿を見るに、ほとんど手を付けた後がありませんでした。

そこから推察するに、どうやら次女は最初に熱い!と思ってからずっと熱いと思い込んでいるのではないか?と思いました。

もう一度熱くないよ?と口へ運ぶのですが、次女にとっては激熱なスパゲッティ。

はは は考えました。

はは 「冷たい水を飲んだら大丈夫じゃない?」

冷たい水を一口飲ませてから、ふたたびチャレンジ!!

スパゲッティを次女の口に運ぶ はは。

パクっ!

食べられた!

はは 「ほら!大丈夫や!」

次女「ん~!(おいしい!♡)」

スパゲッティを食べられてご満悦な次女。その後は熱さは何処へやら?もりもり食べ出しました。

はは 「大変やなぁ~…」

思わずつぶやいてしまう はは でした。

その2 黄色いトマトはめちゃくちゃ酸っぱい!

黄色いトマトのイラスト

ある時、食卓にミニトマトが並びました。ミニトマトは子どもたちの好物で、通常のトマトがいつの間にか食べられなくなってしまった次女も(子どもあるある?)ミニトマトならまだ食べてくれます。

しかし、この日のミニトマトは人生初!いつもの赤いトマトに加えて、黄色いトマトも混ざっていました。

ははも黄色いトマトは初めて食べるので、当然子どもたちも初めてです。

長女はとても喜んでご機嫌でトマトを平らげました。

一方、次女はというと…?

次女
次女

え!?ママ!??これ、何!?

はは
はは

トマトだよ~。

次女
次女

え?これが!?え?黄色だよ??え?これがトマト!?え?トマトじゃないでしょ!?

はは
はは

うーん、なんかトマトに失礼な気が…。

警戒心丸出しでトマトを完全否定

はは
はは

うん、黄色いトマトなんだよ。

次女
次女

いやだ!すっぱい!!

はは
はは

え!?まだ食べて無くない?

はは
はは

おいしいよ?食べてみ?

次女
次女

いやや!酸っぱい~!!!

その後、結局黄色いトマトを少しつぶして果汁をなめて、「酸っぱい!!」と断定した次女は、黄色いトマトが食べられらずに終わりました。

因みに、長女も私も食べましたが、どちらもトマトの味、といった感じで、酸味が強いものではなく、色で特に甘さや酸っぱさの差はないように感じました。

食べる前にすっぱいと断定したところを見ると、「それ、黄色に引っ張られてない?」と思う はは なのでした。

ASDタイプの人に”思い込みが激しい”はあるの?

思い込みの画像2

スパゲッティーの件で、始めは実際よりも過剰に熱く感じたのかな?その後の冷めてきたスパゲッティーに対しても本当に熱く感じているのかもしれないな?と思って、感覚過敏が原因なのかと個人的には思っていました。

達障害の人には感覚過敏や鈍麻がある人がいます。

次女の件は、始めは感覚過敏によって必要以上に熱く感じたのかな?と思った はは ですが、その後の様子を見るに、どうもしっくりきません。

そうして思ったのが”不安からくる思い込み”です。

最初にスパゲッティを出したときに私は「熱いから気をつけて」と言った事を思い出しました。

最初に熱かった事は事実だと思います。ですが、私の一言で次女の熱い警戒心にスイッチがはいったのかもしれません。そして案の定熱かった。その後は事実よりもその熱いという恐怖体験に対しての反応が出てしまって、「絶対に熱い」という思い込みにつながっているのではないかな?と思いました。

調べてみると、発達障害を持つ人には思い込みが強い傾向がみられるようです

原因はASD、ADHDそれぞれの特徴によって違うようですが、ASDの場合は外の世界に関心が薄いため、また自他境界があいまいになりやすいため、外とのかかわりの中で成長していくことがうまくできずに、主観的に物事をとらえがちになってしまいやすいことがあります。

結果、事実と自分の思考のずれが生まれやすく、思い込みが強い印象になるようです。

また、予測不能な状況への不安が強いこともあり、その不安から「客観的な事実を無視してその考えに固執してしまった」のではないかと思います。

つまり、次女の脳内を想像するに、

熱いという情報が事前にあり、実際に初めは熱かったから「次も熱かったらどうしよう」という恐怖から→「熱いに違いない!」になってしまったり、見たことのない黄色いトマトは見たことが無いので、その不安から得体のしれない何かと認識されてしまい、そのなにかは黄色い色をしているために、レモンなどの黄色い食べものや熟れていない果物を想像して「酸っぱいに違いない!」→「不安だからこれは絶対に酸っぱいと思った方が安全だ!」

といった様子なのでしょうか?

次女がスパゲッティーをようやく食べ始めた頃には、最初にそれを出してから20分ほどたっていたので、さすがに食べられないほど熱いということは考えにくいように思います。

「思い込みってすごいな…」と思わされた出来事でした。

逆に、次女は到底熱くてすぐには食べられないであろう味噌汁などを平気で飲んでしまうことも多くあります。何度も口に入れていて、大丈夫だった経験の強いことから逆に安心して「味噌汁は大丈夫!」という前提で判断しているのかな?と感じます。

そうなると、感覚鈍麻の方が強いように思えてきました。

何にせよ、次女にとっては熱いのが事実。催眠術のようだ!脳とはそういうものなのか!

と驚くはは でした。

まとめ

まとめ 原因は不安が強いことからくる思い込み

今回の出来事を考えてみることで、ASDの不安の強さから強い思い込みが生じて誤認識をしてしまうことが、人間にはあるんだなということを実感しました。ただ、ごねているだけではない、その背景に目を向けるとたくさんの人間の脳の不思議を見ることができますし、自分自身にもこういうことは起きているのかもしれません。

思い込みの力って本当にすごいなと思います。

参考:発達障害・アスペルガーによる白黒思考とは?認知の歪みの問題点と対策

参考:激しい思い込みが起こる原因とは?

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