「日常ー学び」では発達障害を持つ我が家の姉妹のエピソードや、そこから学ぶこと、ちょっとクスっと笑える日常の会話など、息抜きになるようなお話も書けたらと思います。
次女はざわざわした空間が嫌いです。ASDの特徴を持つ人は感覚過敏がある人も多いようなので、騒がしい空間や人の多い空間が苦手な人は多いのかなと思います。
放課後デイサービス(以下放デイ)へ行き初めて順調に楽しめていた次女ですが、1年ほど経って様子が違ってきました。
何となく愚図ることが増えて、帰宅後に怒っていることや、しくしく泣くことも出てきました。
何かが変化したことを感じ取りつつ、施設の方とお話ししていると、ある日、放デイに新しく小さい男の子がはいってきて、その子との相性があまりよくないことがわかりました。
次女にとって安息の地である放デイに現れた男の子。次女にとっては試練なのでしょう。
今回はこれについて、ははなりの考えと行動を書いていきます。
↓↓このお話はこんな方に読んでいただきたいです。↓↓
きっかけ
放デイ

先述した通り、今回の問題が起きたきっかけは放デイに新しく小さい子が入ってきたことのようでした。
放デイから帰宅した次女が愚図ったり、怒り気味だったリ…。
いつも宿題は大体放デイで終わらせて帰ってきていたのに、「今日は宿題ができなかったみたいです。」と施設の方が伝えてくださる日が増えてきました。
新しいメンバーが増えることは当たり前の日常ですが、
なるほど。
変化を嫌いやすいASD気質の次女にはにぎやかになった放デイは少し居づらいところになったようでした。
とはいえ、それが社会。そこで自分のコントロール方法のヒントを探る目的で集団コミュニティーに属しているわけです。
次女にとってどれほどの負担なのだろうか?しばらく様子見を決めるはは。次女だって頑張って落としどころを見つけようとしている気配があるのに簡単にそれを避けさせるのは賢明でない気がします。
そんなある日、帰ってくるなり放デイの方と話す間もなくははにくっついて泣き出した次女。
放デイの方の話では帰りの車内が男の子たちによってうるさかったのだそう。
次女も、耐えかねていたのでしょう。一度、男の子たちに注意をしたそうですが、変わらない事態に、より一層ストレスを増大させて心が折れてしまったようでした。
放デイでも、集団でスポーツなどをする際は男の子グループと女の子グループに分けてやってみたりと工夫はしているとのことでしたが、人数の加減でそれができない日もあります。
そんな日も、活発な男の子たちとぶつかってしまったり、ボールが当たってしまったりすることにとてもストレスを感じているようで、テンションが下がって帰ってきます。
はは はそんな次女の様子を見ていて一つ疑問に思った事がありました。

単にざわざわした空間が苦手ということが問題なのか?
そこから遠ざけることがこの問題の解決方法なのかな?
と言うのも、次女はよく「学校で男子はいじめをする」「男子たちがうるさい」と言うことをっていたからです。
はは は次女のその発言に強い警戒心が見え隠れしているような気がしていたのです。
学校での話

「男子は~」
次女の学校のクラスはやんちゃな男の子が多いようです。
また、担任の先生は男性ですが、気が優しいのかやんちゃな男の子たちに振り回されているようで、授業中や帰りの会など、なかなか進まない場面が多いようです。(次女の話や、先生と話す機会のある放デイの方の話、参観での様子などの情報を総合すると)
そういえば、次女は一年の頃から「授業中に男子がうるさい」という話をすることがありました。
ほかにも、「男子はいじめをするからね~」
男子と言うワードに反応するな~?そんな疑問を持つことがありました。
感覚過敏 → 不安を大きくする思考
次女にどれほどの感覚過敏があるのか実際にはわかりませんが、周囲の音や状況が気になって著しく集中力が低下することはよくあるようです。
ASDの感覚過敏、この場合は聴覚過敏があると、ざわざわした空間はもとから苦手な可能性が高いですが(我が家のちち(夫)もそのようです。)ちちや次女の様子を見ていると、感覚過敏からくる不安や不快感や恐怖はネガティブに学習してネガティブな経験として増幅しやすいなと思います。
つまり、それらが起こる前にざわざわした空間が来そうな雰囲気に敏感になるということがあるのではないかと想像します。
過敏な感覚を持っていれば、これらのことは人として当たり前に起こることだと想像しますが、ASDを持つ人達はこうやってさらにストレスを大きく感じてしまうのではないかと感じます。
学校の出来事で考えると、例えば帰りの会はざわざわすることがよくあるとします。
そうすると、それに強いストレスを感じる次女は帰りの会が始まる前に、
今日もあの嫌なざわざわする帰りの会が始まる!!と思う。
→構える
→ストレスの増幅の開始
→ざわざわの程度よりもその瞬間に少しでもざわざわがあるかないかに注目してストレスが膨らむ
→ほら、やっぱり、うるさい!!と、心底嫌な気持ちを抱えて帰ってくることになる。
と言う悪循環が生まれやすいのではないかと感じるのです。
生活の中でどれほど不安感が大きのか、ストレス体験が多いのかと想像します。
さらに、切り替えの苦手な次女は、この事態を緩和できるような別角度からのとらえ方が思いつきにくい。そのことで、極端に言うと、嫌なことにしか目がいかなくなりがち。
さらにストレスになってしまう。
と言った事態が起こるのではないでしょうか。
実際、次女は放デイの先生方にも「学校でも男子がうるさい」という内容の話をしたそうです。
男の子、複数、話し声 何となくこのワードに次女は特別ストレスを感じる気がしています。
ストレス反応のスイッチを増やしやすいASD
学校で感じているストレスパターンが放デイでも増えてしまった事で、不安が増大、男子たちが揃うとざわざわが起こる!いう反応スイッチができてしまっているのではないかな?と私は感じました。
これは過剰反応と言う意味ではなく、まぎれもなく次女の中では大きな出来事で、見逃せない大きなストレスなのだということが大前提です。
私はこういう時の考え方を提案していく事が彼女にとって、発達障害を持つ人にとってとても大切なことだと考えています。
向いているかそうでないかはやってみないとわかりません。が、初めから伝えておいても損はないと思うのです。大きくなった時に選択肢に上がらないことが一番困る原因になると思っています。
対処法の模索

さて、今回もどうやって声をかけるか。
まずやってみることが、次女の中で落ち着く考え方は無いか?を探すこと。
他人を変えることや状況がわからない人たちにアプローチすることが賢明ではないと考えるはは。
ひとまずは次女の悲しみを受け止めないといけません。
自分の気持ちの確認

何が嫌だったの?

うるさかった

それは嫌だったね。

うん。
気持ちを否定するのではなく、受け入れる

うるさいの苦手だね。

うん。
それを少しでも緩和できる方法を見つけるために提案してみる

うーん、じゃあどうしようかなぁ~??

首をかしげる次女

じゃあ…
次女の頭の周りを両手で包むようにしてぐるぐるしながら

まず、こうやって、ぐるぐるして…で、そのイライラをどんどん固めていく!

それから、どんどんぎゅっと小さく固めて…。えいやッ!!スポっと、頭から出して放り投げてみるのはどう?

えへへ 笑
ようやく落ち着いた次女。
私に抱き着いて泣いていた次女は、少し悲しいモードから出てきてくれました。

どう?今度そうやってみてくれない?

うん!

うん、じゃあ、やってみて、感想聞かせて

うん!!
すっかり泣き止んだ次女。
また同じようなことが起こった時に、次女にこの対処をしてみてもらって、どうだったか確認しようと思います。
いろんな考え方を一つの情報として取り入れる癖をつける
不安からネガティブ経験の蓄積をすることで起こる、経験からの不安反応。
これ自体は特に不思議と言うことではなく、誰にでもあることだと思います。
ただ、ASDの人は不安を感じやすいことと、状況を分析することが得意という部分が、ネガティブな条件反射を多くしているように感じます。
誰でも考え方の癖や苦手なこと、ものがあると思います。
それを自分で気づいて調整できるか、気づきにくいかも人それぞれ。
発達障害の人の苦手の緩和は、この気づきと調整にあるのではないかな?と生活の中で感じるはは。
療育に求められるのは、それぞれという認識の幅を広げる手伝いをしてあげることのように感じています。
他者が完全悪ではないこと、人それぞれに思うことやコントロールできないことがあることを伝えて、頭の片隅に置いておいてくれることを願って、日々子どもたちに合うやり方を模索していきたいと思っています。
誰かが完全に悪いわけではないかもしれない。そうやって考える癖をつけてもらいたいと思っています。
個人的には、腹が立つことって、たいてい自分が正しいと思っていることが原因な気がします。
他者との比較や感情から学ぶことが苦手だとしても、情報として取り入れて分析する力がある人が多いと思うASDの人には、まずは「いろいろ」を情報の一つとして伝えていく事を積み重ねていく事が大切なのかなと思います。
子どもたちには幸せに暮らしてもらいたい。幸せは考え方と直結していると私は思います。自らつかめる幸せに気づいて、楽しく暮らしていける考え方を持てるように寄り添えたらと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。よかったら、ほかのエピソードにも寄り道していっていただけると嬉しいです。↓
コメント