ここでは療育で放課後デイサービスを利用し始めてからの次女の変化についてと、私の思うことについて書いていこうと思います。
放課後デイサービス(以下、放デイ)を利用し始めて、次女に変化があるかというと、私はかなりあると思っています。
放デイを利用し始め、家族、学校(担任の先生)のサポート、放課後デイサービスのサポートと、寄り添おうとしてくれる人が増えていくたびに、本人は事情を理解しているわけではありませんが、非常に安定感が増しているように感じています。
まだ3か月ほど、週一回の利用で、祝日は休み、風邪をひいて休むなどもあったので10回も利用していないと思うのですが、初日からとても気に入って行っています。
一度、姉が風邪をひいて学校を休んだ日に、次女も行く気をなくして朝動かなくなってしまい、学校を休むことがあったのですが、放デイは行きたい!と、積極的に行ったくらい、次女には楽しい場所になっているようです。
次女の人と会った後の変化
良い変化の話の前に、小さい頃も含めて、放デイへ行くようになる前の次女のお話をしようと思います。
次女は小さい頃はとにかく人見知りでした。とにかく泣く! ちち にも泣く!
と、基本は人見知りでなのですが、幼稚園に入ってからは初対面の人にいきなり距離を詰めるということが出てきて、人との距離感を計りかねている感じがあり、小学校に入るとそれが加速しました。
緊張して隠れてしまう時もあれば、最初から0距離の勢いで行くこともあります。その時の気分によって人との距離感が全く違うという感じです。何度も会う人はだんだんと慣れてきますが、やはり同じ人でも気分で距離感にムラがあり、突然恥ずかしさが芽生えてコミュニケーションが取れなくなるというようなところが見受けられます。
また、他人とのコミュニケーションがあった日には生活ペースにとても影響してきます。
人の多いところに出かけたり、親族での集まりなどでも同様です。
影響としては、細かいことに長尺で愚図ったりして、例えば宿題などになかなか取り組もうとしなかったり、言葉の言い回しや気になることの質問に普段よりも執着したりなどです。
まだ2,3歳の頃の話ですが、近所のママ友が子と子どもたちが遊びに家に来ると、次女はどうしてもその状況に慣れず、さんざん私にひっ付いて愚図り、30分~1時間後くらいからずっと泣き続けるという具合で、帰るころまで続くという状態でした。
そんな彼女が、放課後デイサービスには初めからとてもスムーズに通い、
初日から帰ってくるなり「毎日行きたい!!」と言うのです。
正直、理解のある人がいる環境かそうでないかでそこまでの変化、それも、急激な変化があるとは思っていませんでした。
次女にとっては放デイはとても安心できる環境であり、リフレッシュできる環境なのかもしれないなと思います。また、そういう場所が家以外であるということは彼女にとってとても大切なことなのではないかと感じるようになりました。
逆に言えば、今まで次女のストレスに感じることがどれだけ多かったのか、少しわかったような気がしています。
療育のいい影響 ー ASD次女の場合
では、放デイに通うことで次女のにはどんないい効果が出ているのか。特にいい影響を感じていることは次の5つです。
※おおまかに見て改善されていると感じたことで、安定的にできるようになるということではありません。
・学校での板書が追いつくようになってきた。
・いままで2時間はかかっていた宿題がとても速く終わるようになった。
・姉と離れての行動も不安そうではなくなった。また、行動に自主性が芽生えた。
・言葉のひっかかり、こだわりで躓くことが少し減った。
・考えの転換ができることが出てきた。
板書が追いつくようになってきた。
まず、次女の診断をするきっかけになった、板書が苦手なことに関してです。
次女の検査を決めたきっかけが、学校で連絡帳が連日書いてこられない日が続いたことでした。この連絡帳に関しては書いてこられることがほとんどになりました。また、授業の板書なども時間がかかるなりに何とか追いつくようになっているようです。
これは、担任の先生が声掛けを工夫してくださっていたことでずいぶん改善されてきたことですが、放デイに通い始めて、勢いに乗ってより安定してできることがでてきたかな思います。
勢いとは、次女が心地よく活動できる場ができて、次女自身がやりたいと思うことが増え、前向きに取り組めるようになったというニュアンスです。
たまに書けていないことはあるのですが、逆に、次女のバロメーター代わりになるなと思っているくらいで、そういう日は宿題も長引いたりしますが、あまりひどくかかるようでなければ、ちょっと負担がかかっているのかな?くらいに思う程度です。
宿題が早く終わるようになった
これは圧倒的に生活が変わりました。
今まではほとんど毎日学校と家の往復、帰ってくると宿題でいっぱいいっぱいでした。
たまに友達に誘われて遊びに行こうものなら、帰ってきてからの宿題の時間の食い込み具合が酷く、寝る前までしている状態でしたが、最初に家での宿題が一時間程度で終わることが出てきました。
最初は放デイの日は放デイでの課題をクリアできず、宿題もできずでしたが、今では書く宿題は放デイでも大体終わらせてくることができるようになり、放デイの無い日でも、姉を待つために利用している放課後の活動教室でも宿題を終わらせるようになってきて、帰ってから4時間戦っていた時代とは雲泥の差です。
放デイでの実質の行動時間は1時間半ほどなのですが、本人もやりたいことが増えてきて、そのために早く宿題を終わらせたい!!と思うようになってきているなと感じます。

以前は帰ってきて一時間半ほど愚図っていたのに!
姉から離れての行動も不安そうではなくなった
今のところ、放デイは次女のみが利用をしています。なので、必然的に、姉も次女も今までずっと一緒にいた時間がそれぞれの時間になりました。
はは としてはこれはとても喜ばしいことでした。(仲はいいが、お互いがお互いを阻害しあっていることが多くあるので)次女は姉の真似っこばかりしていて姉がしていることをそのままなぞることが少しこだわりになっている節が見受けられました。(きょうだい間ではあるていど当たり前に起こることかと思いますが。)
はは としては、個々人のやりたいことを自覚し、個々人のペースでも過ごすことを覚えてほしいと日ごろから思っていたので、とてもいいチャンスでした。
意外とすんなり受け入れた次女。一方、妹ばかりかまっているように感じて、妹ばかり特別なところへ行けて、自分も同じようにしてほしいと思う長女はだんだんこじれてきたのですが、長女のことはまた別の記事でかけたらと思いますので、ここでは次女の変化に話を戻します。
次女は自分のしたいことが出てきたと先述しましたが、私は、これに関しては、姉と違う時間を過ごしだしたことが結構大きい要因ではないかと感じています。
今まで、すべて姉の決めたルールの中で姉の設定したキャラクターにならされて遊んでいたり、何をするにも姉が決めてしまうので、嫌でもそれに従うことがある意味次女の当たり前になっているように見受けられていました。
とても受動的だったのです。意志はしっかりあるのですが、こういった日常の決めごとに関しては興味を持っていないようでした。
それが、自分のペースでやりたいことをできる体験ができたことで、これがやりたいから、宿題は早く終わらせたい。という自主的な考えや、自分のペースで自分のことを考える時間ができたのだと思っています。
そして、それが日常の動作に良い影響を与えてきているように感じます。
言葉へのこだわり、言葉に引っかかることが減っている
次女はとても言葉の言い回しや使い方にこだわります。自分の知っている言い回しや期待している言い方でないと何度も
「〇〇ってなぁに!?…〇〇ってなぁに!?…〇〇ってなぁに!?」
と機械のように自分のほしい答えが返ってくるまで繰り返し続けるということが日常的にあり、そうなると、通常軌道へ戻れないので、すべてのことが滞ってしまいがちでした。
そういった言葉への引っかかりも以前よりは少ないように思います。これも日常の流れをスムーズにしてくれています。引っかかっても多少の説明で納得してくれることが多くなっています。
考えの変換ができるようになってきた ー 言語化
他にも、考え方の変換ができることがあるようになってきました。
私が次女に対して困っていること上位の、”よく怒ること”に関して、なんで怒っているのかを尋くと、ぶつぶつ文句を言うようになりました。
これは一見よくないように見えたりもしますが、私は言語化ができるようになってきた!と受け止めています。ただ、これはいいことであると同時に自分の不満を言語化することでそれがすべてになり、絶対相手しか間違っていない!とより具体的に思い込みを強めて考えやすくなったとも言えるかと思います。
しかし、自分でぶつぶつと不満を口にして怒った次の段階として、「ま、でも、こういうこともあるよね!!」と言いなおし、自ら切り替えられるという場面を3度ほど目撃しました。これは正直感動しました!
おそらく 普段の安心貯金が増えたことで、本人の心の余裕が考えの余裕になり、そこで、考えの切り替え方を練習できるようになってきたのだと思っています。
相手のことを考える。自分の収め方を学ぶ。誰でもそうですが、物事を悪い方にとらえてしまう癖のある次女には、これから自分の特性と向き合うために特に大切なことだと思います。
それが、次女の中で選択できるようになってきたことは、親としては少し安心できるようになっています。
少しずつの改善が生活スピードの大きな改善に
以前は学校に行って帰って寝るまで、愚図りながら、宿題をだらだらして遊ぶこともせずに過ごす、ご飯やお風呂もとんでもなく時間をかける。自主性が全く芽生えないという悪循環な生活ペースだったのですが、こうした少しずつの改善が、次女にとって、我が家にとって、とても大きな成長であり、全体的な生活スピードの改善につながっています。
今思うと、生活できたものじゃなかったなと思いますが、だからこそ感動も大きい今です!
学校での行動
学校では作文などの文章も書けるようになってきました。これまでは問いがあっても何を書けばいいのかわからない。文章問題の問いの答えは本文の内容と一言一句同じでなければ納得しなかった次女にはとても大きい成長です。
こういうことは義務教育のうちに変化してくるようなことではないと思っていたので、驚いています。
これはどちらかというと学校、担任の先生の気持ちの引き出し方などが影響していると思いますが、安心してかかわれる人も増えてきて、自分の気持ちを言葉で表現できるようになってきたことが文章にできるようになり、マイペースながらもかけるようになっているようです。
また、常に2.3テンポ遅れていた次女ですが、全体的なペースも、まだまだすべての行動に時間はかかるようですが、何とかついていけるようになってきているようです。
先生との相性も良く、担任の先生に関しては、ASDが診断され、学校と共有した後の一年の後半、2年生の担任も、確か一学期の途中ほどから、必要なことは直接先生に伝えられるようになっています。
これはその人との相性もあるでしょうが、今のところ伝えられる人と出会っていること、次女がそれができることを体感して実践できていることがとてもうれしく思います。
家での行動
家でもいい影響は出ています。
いままで呼びかけにほとんど反応を見せなかったり、何度も聞いてやっと反応が返ってくるような状態でしたが、呼びかけの反応が安定してあるようになり、反応スピードもとても速くなりました。
やっとコミュニケーションを取れるようになってきたという感じです。
また、次女自身が周囲を気に掛けられることも増えてきました。物が落ちていることに気づけたり、ランドセルの用意をしているときも、以前は宿題が根こそぎ出たままで、しかもそれが自分のすぐ隣においてあっても気づかずにランドセルを片づけてしまっていたのですが、少し減ってきたように感じます。
こうした変化は特に特別なように感じないかもしれませんが、我が家の場合はこういったことに一切気が向かず、自発的な行動が全くと言っていいほどみられないまま今まできたので、こういう日が来ると逆に新鮮で、その一挙手一投足に感動しています。笑
発達障害の人の脳特性によるできないことの対策としてはいろいろな方法があるようですが、個人的には、ちちや子どもたちを見ていて一番本人に効果的なことは”本人の自覚”につきると思います。
これは発達障害の人だけではなく、誰でもそうではないかなと思われるかもしれませんが、発達傾向の強い人はこの自覚までのプロセスが遠いこと、例えるならそこまでに独自のこだわりの為のランキング上位を埋め尽くす必要リストが埋まってしまって動かせないことやそもそも必要性を感じることが少ないことがとてもハードルを高くしていると思っています。
ただ、ひとたび必要だと認識すれば、それがこだわりや習慣に入ると継続していくことができるのでそうでない人よりも強いのではないかとも感じています。
放デイ(療育)を利用して、精神的な安心が増えて、興味の広がり、視野の広がりが出てきたことで、自分の意思も意識も芽生えてきて、自覚するきっかけになり、それが生活の循環にいい影響を与えているように感じます。
ただ、知ることやわかることが増えることは安定にもつながりますが、より複雑な不安定にもつながりるとも思います。
見ている立場としてはそれを実感している日々ですが、どちらにせよ、成長にはつきものですよね。
安定と不安定を繰り返しながら自分をコントロールする方法を確立していってほしいなと思います。
おまけエピソード
放デイがすっかりお気に入りになった次女ですが、特に楽しかった日はそれはそれで切り替えができなくなることが出てきました。楽しい興奮モードから抜けられないのです。
そんな日はどうなるかというと、寝る間際までひたすらテンション高く話し続けたり、ふざけ続けたりします。これはこれでとても親が疲れます。 笑
「疲れた~!」と思いながら「次女が機嫌がいいからいいか。」と思い直して何となく相槌をうつ はは。
子どもたちの就寝後はノックアウト状態の はは なのでした。

早く寝てくれ~!
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